堤防

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堤防池付近。写真提供:Smart Water Harvesting Solutions
下方に傾斜する台形の堤防システム。
図面: FAO: 水の収穫。

堤防 (テラスとも呼ばれる) は外部の集水地域からの流出水(または作物が育つ畑へ)の侵入を防ぐ小さな障壁です。堤防は、底の表面の水の流れを緩め浸透(地下水涵養)を促し、土の水分量を増やします。堤防には様々な種類があります。長方形タイプは、土地の三面が堤防で囲まれ、四面目は高台からの流出水を受け入れるため開いた状態になっています。等高線タイプは、丘の等高線に沿った線上に堤防が作られます。 堤防は小石と土壁でできています。堤防の中には水が流れる小さな溝があります。余分な水は外壁の傾斜に沿って排水されます(長方形タイプ)。これらの放水路によって、効率が上がりテラスの管理費用を減らせるかもしれません。堤防の底部の長さは50-300mで、堤防の外壁の長さは通常20-100mです。一般的に堤防は、水を抽出するために作られるのではなく、むしろ土に水分を与え地下水涵養を助けるものです。

堤防の設計は、地域の諸状況に応じて調整されなければなりません。堤防のデザインは様々で、解放型システム(例えば溝の周りから水が流れ出るタイプの台形溝)や、閉鎖型システム(例えば堤防のある畑では、畑に水が溢れると溝から水が入り堤防の余水路から流れ出ます)などがあります。地域別の例で見てみると、種まきのシーズンが短い地域はそれに対応するため、堤防を使って人工の小さな氷河を作り、溶け水をゆっくり流し出します。

西アフリカでは、その技術が谷底で広く利用されています。

適切な条件

  • 堤防を天然の流出水のある地域に設置します。地形によって堤防が形作られていればさらに望ましいです。洪水の時にどこを水が流れるか、または土や草木の種類などが地形的な指標になります。地域の天然な地形の特徴に合わせ、その地域を理解したうえでの設計をし、その場所に適したアプローチを行うことが重要です。
  • 以下の地域は避ける:

1.粘土質の地域 – 土と粘土を多く含んだ堤防は、乾いた時にひびが入るためパイプから水が漏れるようになります。
2. 大きい水路付近。
3. 整地を必要とする広大な敷地。

  • 周辺の土壌は、十分な浸透能力を持っている必要があります。
  • 掘削を防げないように、傾斜は1.5%以下が最適です。
  • 標高4,600m以上が人工氷河に必要です。
  • 降雨量の多い丘陵地帯や、短期間に年間50~400mmの降水量のある地域。
  • 一般的に、貯水池の大きさは、(半)乾燥地域の耕作地の2〜3倍です。


長所 短所
- 浅い井戸への涵養支援

- 地下水の塩分軽減
- 土壌浸食の軽減 - 小規模の場合は自己管理を促すため、成功率が高まります。
- 乾燥期に豊作であれば、農家は平年の収入源が多様化されます。
- 地方レベルで実行できる簡単な技術
- 石の堤防は他の原料と違って、異常や降雨強度の変化に強いので、流されにくいです。

- 掘削には多大なお金と労力をかかるので、貧困家庭(例えば一人親の家庭)に悪影響を与える可能性があります。解決方法:資金援助依存を減らす。穀物収穫からの利益を、掘削ローンの返済に回す。インドの人工氷河は、地域によるが、約US$6,000。

- 破壊された堤防池は改修工事が必要です。
- 技術の利点を農家に説得するのは難しい。
- 堤防池に沈降を堆積しますので、堤防の高さを管理する必要があります。
- 石の種類の需要によって不足状態になる可能性があり、結果として遅れると値段が高くなります。


環境変化への対応力

干ばつ

干ばつの影響: 収穫率の低下
効果の根本原因: 作物にの洪水が少ない
WASHシステムの弾力性強化: 干ばつ対策や生育の早い作物など、農業体制の多様化。

干ばつ対策に関する追加情報: 干ばつ被害の多い地域に強固なWASHシステムを導入

洪水

堤防が決壊した地域は、亀裂の恐れがない場合、既存の堤防の高さを数フィート上げて強化します。作物や都市部・居住地区を守る目的で堤防が使用されている場合、これは非常に重要です。

建設、管理及び維持

石で傾斜地に作られた等高線堤防。図面: 水の保全に関する技術情報のまとめ。]]

石でできた堤防の詳細
図面: 水の保全に関する技術情報のまとめ。

プログラム実装を導入する際は、地元の人々が管理できる割合を多くすべきです。また、その土地にある資源を使用して、運用・維持が可能な、適切な技術に焦点をあてるべきです。しかし堤防を作る際の社会的・組織的制約だけが、主要な懸念事項ではありません。技術的な考慮事項は、見過ごされがちです。広く適用可能な教訓が以下に一覧になっています。

  • 突然の大雨や、質の良い降雨量データの欠如のため、流出水係数の想定に基づく堤防の設計が困難でした。初めの2年間、大規模な堤防建設の土工段階で90%が失敗に終わったのは、流出水を過小に見積もり大量の水が流出したことで堤防が破損したためでした。石を使用できるなら、堤防は石で造る方が良いでしょう。
  • 堤防の破損は、集水地域の規模と関係しています。耕作地の4~5倍の小さな集水地域は破損せず、一方大きな集水地域は、余水路の設計が十分でないため、堤防の決壊を引き起こしました。これらのリスクを削減するため、小さな集水地域を多く設ける方が望ましいでしょう。
  • 堤防の高さは、場所、土地の傾斜、氾濫区域によって異なります。課題は、一度の洪水で作物が収穫できるほどの十分な水を確実に保留するために、土地と堤防の大きさをうまく測定することです。そうでないと、予期せずに大量の流出水が放流してしまいます。例えば、浸水深30㎝のトゥルカナの堤防(現地談)や、インドの浸水深15㎝など。
  • 台形型の堤防は降雨量が多い地域に適しています。浸食が起こりやすい堤防の中心部より、縁に沿って余水路を作ったほうが上手く機能します。(イスラエル設計による)石でできた余水路でさえ、常に堅牢というわけではありませんでした。ですから堤防の種類は地域の状況によります。台形の堤防の実サイズは地形によって違います。
  • 台形の堤防を建設するためのヒント:洪水が同じ水位を保ちながら流れるようにするため、堤防内の耕作地を平らにする;堤防がある丘の上部に排水溝を建設すると、大量の流出水が枝葉状に流れるため堤防を守ることができる;浸食を防ぐため、放水路の端の堤防に石を積んで強化するべきである;低レベルの技術で使用できるレベリング装置を採用することで、教育を受けていない人でも独自の堤防を設計する訓練を受けることができる。
  • 堤防は十分に圧縮される必要があります。堤防の建設の際に駄獣を利用する場合は、ひづめで土を圧縮することができます。また、梅雨の季節でも強度を保つため、人間や動物が踏むことで地面が固まりやすい乾季に堤防を建設するのが最適であると考えられます。従って、農家にとって堤防を作るためには資金調達の手段が重要なようです。洪水は予測できないものなので、より良い結果を出すためには、耐乾性の植物(在来種)を植えることが重要です。
  • 以下は、地域別 人工氷河の利用方法です。冬になる前に、既存の小川の水を1.5inのGIパイプを使って、村に近い山の陰になった地域までつなぎます。その水はなだらかな丘に流れ出します。小石の盛土を山の傾斜に沿って一定間隔に作ることで、水の流れが妨げられ浅い池が形成されます。このような池の水は浸透せずに凍り、山頂で雪が解ける通常の時期より前に、作物の灌漑のために放水されます。このように、非常に短い播種時期に水を確実に使用することができます。

管理

石の堤防: 石は浸食に強いため、必要に応じて多少、長期的な修理が必要になります。ただし、石の堤防の後ろに沈泥が溜まるので、時々石を置き直す必要があります。堤防の越流が起きて下流地域で侵食が起きないように、溝を形成して堤防下部を切り落とすなど、注意して見ておく必要があります。

費用

  • 石が不足している場合、石を入手したり輸送したりする費用が増えます。
  • 建設にかかる労働力: 1haあたり6~16日。年次管理; 1haあたり3~18日。
  • テラスのようなデザインの堤防を建設する場合に、建設に必要な労働力は、一日約150~350人/haと推定されます。コストは約$60-460/haです。

マニュアル、ビデオ、およびリンク

  • 農業のための水利用に関するLarge wiki: Agropedia

謝辞


Translated by UNSW Master of Translation and Interpreting Program students: Hidetaka Abe, Yoko Takano, Joy Wu