Difference between revisions of "水のポータルサイト / 雨水貯留 / 地下水涵養 / 透水性の岩ダム"

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Perm rock dam icon.png
透水性の岩ダム、流水。写真: USGS.

透水性の岩ダムは、ダムの頂点と同じ高さで、ダム底全体の長さの長く低い岩壁によって構成されます。これにより流出水は、水路から横方向にへ広がります。これは、農作物の成長を促し水路の侵食を制御するための、洪水の流れを広げ保持する氾濫農耕の技術です。透水性の岩ダムは、「段々になったワジ」のように見られることがありますが、通常「段々になったワジ」は乾燥した地域の水路の構造に対して使われます。

透水性の岩ダムは、水路の侵食を制御するために使われる、蛇篭より効果的で人気のある技術です。効果的な水路の制御に加え、透水性の岩ダムはダムの後ろで取れる作物の生産高を格段に高めます。ダムの後ろに肥沃な沈泥が堆積し、ダムの後ろに質の良い深い土壌を作ることで、水路を修復します。それによって、作物に利用できる水分量も増加します。透水性の岩ダムによって回復した土地のトウモロコシの収穫量は最大で1.9t/haです。それに比べ手を加えていない似たような土地では1t/haです。その他、透水性の岩ダムの後ろに植えられた作物は、コメ(重粘土上)、トウジンビエ、ピーナッツなどです。

適切な条件

透水性の岩ダムは、以下の条件下で作物生産のために利用されます。

  • 雨水: 200~750mm; 乾燥〜半乾燥地域。
  • 土壌: 全ての農耕用土壌。(手を入れることで痩せた土壌が改善するでしょう。)
  • 斜面: 最も効率的に水を広げるには2%未満が最適です。
  • 地形: 広く浅い谷底。

このシステムは、比較的広く浅い谷で使用されることが一般的です。この技術は、年間雨量700mm以下の地域で、水路が形成された耕作地に適しています。特に谷底の傾斜が2%未満で、その土地で石が採取でき、それを運ぶ方法も確保できる場所に適しています。


長所 短所
-洪水を取込み、拡散することによる、作物の生産性向上及び浸食管理。

-水路を塞ぐ肥沃な沈殿物による土地管理の向上。
-地下水涵養の強化。

-流出水の減速及び浸食の予防。

-高い輸送費。
-大量の石が必要。


建設、管理及び維持

透水性の岩ダム、矢印の方向に傾斜しています。写真: SAI.

ダムの幅は通常50〜300mです。ダムの壁は通常、ガリー内で1m、他の場所で80~150cmのの高さです。また、満水時にダムの構造をより安定させるため、下り斜面のダムの壁(2:1)は、上り斜面(1:2)に比べ平坦になっています。浅い溝を基盤にすると、安定性が向上し、浸食の可能性が減少します。大きな石は壁の外側に使用され、小さい石は内側に使用されます。

費用

通常、岩ダムが浸食を制御し、2~2.5haの土地に水を供給するのにかかる原料輸送費用及び延べ約300~600人分の人件費は、約US$500~650です。

実地経験

ブルキナファソでこの技術を推進している団体がいくつかあります。構造は労働集約型であり、必要な石の量を移動するため機械化された輸送手段の調達が必要とされます。この技術の採用を申請する村は、通常輸送コストの半分を支払ったり、必要な全労働力を提供したり、ダムの管理を行います。岩ダムが設置された場所では、個人の土地所有者が小さな岩ダムの建設をするといった影響が見られます。

政府や機関は、建設段階で必要な技術アドバイスを主に提供しています。最近では、土地資源管理委員会を形成し、土地と水の資源管理における農業相談員を提供す担当者を決めるよう村が求められています。この委員会は、ダムの計画、及びその他の環境保護のプロジェクトの建設状況を提供し、土地利用管理計画を設計します。

マニュアル、ビデオ、およびリンク

謝辞

  • Awulachew, Seleshi Bekele (IWMI); Lemperiere, Philippe (IWMI). 生産性向上のための水の収穫と開発。IWMI.Tulu, Taffa (Adama University). 2009年1月。


Translated by UNSW Master of Translation and Interpreting Program students: Hidetaka Abe, Yoko Takano, Joy Wu